一件一件、真剣に!

ども、松崎です。

今日も怒っています。


一件一件真剣に!いきなり何を言いたいのかと言いますと。

検査技師はバイアスをかけて患者を検査してはいけないという事です。

初心を忘れず、一件一件、その人の体で何が起こっているのかを見る事が大事です。


このようなケースがありました。

50代男性、腹痛(臍周囲が痛い)、特記すべき既往歴なし。

先月、会社の健康診断で腹部エコー検査を実施したが、異常所見なしと言われている。

腹痛精査の為、腹部エコーの指示あり実施しました。

ん?左腎大きいな。

ん、ちょっと待てよ。健診で何も異常ないと言われてんだよな?

いや、明らかに下極から突出する腫瘤を認めます。

血流豊富な腎臓の腫瘤。という事は。

腎細胞癌を強く疑いますね。


CTの結果、腎細胞癌(淡明細胞癌)の診断でした。

腎臓の腫瘤は症状が無く偶発的に発見される事が多いです。

今回主訴の腹痛とは、全く関係なく偶然発見された腫瘤ですが、今回たまたま見つかって本当に良かったと思います。

腎細胞癌は癌の中でも比較的予後が良いと言われています。

この方も、腎摘出術が行われ治療が完了しています。


健康診断で異常が無いと言われていても、過去に検査歴があり特に異常がないと言われていても、1件1件、初心を忘れずに細かく見ていこうと改めて感じる一例でした。

過去の所見は疑ってかかれと後輩にも指導していこうと思います。


臨床検査技師

松崎

技師長の日常

臨床検査技師の価値を 拡大させようと頑張る 技師長の日常

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